動脈の流れを良くして歯を健康に


私は以前から、歯の健康のカギを握るのは実は動脈血であり、それを分配している微小循環をよくすることがポイントではないかと考えていました
医師と会話しているときに、高田先生から「治癒に必要なのは動脈血です」とうかがったことがきっかけでした
高田先生は循環器内科医の立場から、動脈血の重要性を知り尽くしていました
静脈は排泄を担う経路です
静脈の流れをよくするだけでは細胞は活性化しませんが、動脈の血管にはたっぷりの酸素や栄養分が流れています
ダメージを受けた神経細胞に対して働きかけるマクロファージ(自血球の一種)という免疫システムや、さまざまなホルモン分泌において、酸素はとても重要な役割を果たします
動脈血の血流をよくして、すみずみにまで微小循環が行き渡ると、免疫機能が向上し、自然治癒力が高まるわけです
では、動脈血をスムーズに流すためにはどうすればいいのでしょうか
いちばんシンプルな方法は、「歩く」ことです
脚やふくらはぎには、歩くなどして力を加えることで収縮する大きな筋肉があります
それが心臓へ血流を戻すポンプになります
これは、次の項目とも関わってくるのですが、歩かない人は間違いなく微小循環が悪い傾向があり、そのために歯に不調が現れるケースもあるように思います
ちなみに、一肩こりを治すだけでも微小循環は少し改善されます
一肩こりは、筋肉が硬くなって血液の流れを遮断するために起こる痛みです
筋肉をほぐしてあげると血流がよくなり、そうした不調が楽になります
次に紹介する「微小循環をよくするマッサージ」も、歯の健康増進に有効です
上唇と下唇それぞれの歯の付け根部分に、袋になっているような箇所があります
ここが回の中の動脈が集まっているところですから、唇の内側から上下5~6ヵ所ずつ歯ブラシの柄のお尻部分(あるいは指)を使ってプッシュします
押して痛いところは血流が弱い証拠なので特に念入りに
柄で内側から押し、押している箇所には反対の手を添えておきます
さらに、ほおの肉全体を内側から押してみましょう
このマッサージをする前に、96ぺ‐ジで紹介した体操で首や一肩の血流をよくしておくとより効果的です
体操 入浴 微小循環マッサージの順で行うと、歯のすみずみにまで動脈血が行き渡るようになりますよ